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野分会芦屋例会 2018年6月3日

ホトトギスの若手の句会、野分会に参加いたしました。

兼題は「夏の川」と「ゼラニューム」でした。

「夏の川」は梅雨の増水した川でも、旱で水の無い川でも詠めるなかなか幅の広い季題です。

「ゼラニューム」は、赤、白、ピンクの花を珠状につけます。価格も安く、昭和の頃は家庭の鑑賞用の花としてはもっともポピュラーなものであった記憶があります。

 

私、笹尾清一路は5句入選することができました。

その中で、賛否両論、物議を醸し出した句があります。

  一声を残し飛び込む夏の川

この句を二人の方が一句評に選んでいただきました。

その評の内容は、「声だけに焦点を絞っていて省略が効いている」というもの、「昔の記憶と重なる」といったものでした。

その後、この句についての議論が行われ、「夏の川のイメージではない」、「一声を残して飛び込むとは入水自殺を連想した」とか、様々な感想を聞くことができました。

私はこの句を、橋の欄干の上から子供たちがつぎつぎと掛け声を上げて飛び込むのを見た、昔の記憶を辿って詠みました。

人それぞれに「夏の川」があります。作者の考えていることと同じことを読者にも思い描いて貰うのが良いかもしれませんが、俳句は十七文字、たくさんのことを言うことはできませんし、ましてそんな実力は今の私にはありません。あとは、俳句の力を借りて、読者の頭に頼る。あらためて、俳句は作者と読書の共同作業であると思いました。

俳句の面白さを実感した句会でした。

(清一路記)