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九年母本部吟行 2018年6月17日

6月17日の日曜日、九年母の本部吟行に参加してまいりました。

出句締切は13時30分。果たしてその時間までに出句の五句ができるのか?いつも、朝目覚めるとその不安が脳裏をよぎります。

入選句を中心に、私の吟行の模様をお伝えいたします。

 

吟行地は淡路島の岩屋周辺。山陽電車でフェリー乗り場のある明石へ向かいます。

途中、舞子で明石大橋の下をくぐりますが、その時、明石大橋の壮大さにしばし心を奪われておりました。空は梅雨の晴れ間の真青。そこに、明石大橋が吸い込まれてゆくようです。

まるで、竜のようだな、と思って詠んだ句が入選となりました。

 

白南風の明石大橋竜のごと  清一路

 

白南風とは、梅雨が明ける頃や梅雨の晴間に空が明るくなって吹く風のことです。

そのままを詠んだ句です。

 

 

明石港からフェリーに乗って岩屋へ。そこから、海沿いに歩いてゆくと、絵島という岩肌が波に侵食されて美しい模様となった小さな岬のようなところがありました。

そこには、遠目から見ると船虫がうようよ岩肌を這っています。その船虫は人間を認めると一目散に逃げます。誰も海のゴキブリのような船虫を捕まえる人などいないと思いますが、沢山いる船虫が放射線状に散って岩陰などに逃げるです。

私は目を閉じると、その船虫の逃げる姿が影となって脳裏に焼き付いているのを感じました。そこで詠んだ句が特選となりました。

 

船虫の影を残して散りにけり  清一路

 

船虫を詠んだ句は、この句しかなかったので目立ったのだと思います。

 

 

出句は五句です。後、三句必要です。

こう文章に書くと順調に句が出来ているように見えますが、私はどちらかといえばなかなか句が出来ないタイプだと思っております。

大概、私より同行者の方の方が沢山の句を詠まれています。それを横目に見ていささか戸惑っている私がおります。

五句出句するのに何十句も詠める人が私は羨ましい。

今、私が目標にしている一つは、吟行という限られた時間の中で多作ができるようになるということです。私は大概五句ぎりぎりしかできません(時にはスパークする時もありますが)。

 

 

今日もなんとか数合わせのように、後三句作って出句をいたしました。

しかし、しばしばこの数合わせで作ったような句が入選することがあります。

私の場合は推敲を重ねて出来たと思った自信作より、こういう数合わせで作ったような句の方が入選する傾向があります。素直な心といえるかどうかわかりませんが、そんな心で作った句に手を加えれば加える程、私の場合は句の出来が悪くなるということです。推敲がまだまだということだと思います。

第三者になって自分の句を読める様にならなければと思っております。

 

 

決められた時間内に何がなんでも五句作る。時にスリリングです。果たして投句締切に間に合うのかと…… 。

焦りと集中。

時にグッと句に入りこんで、スポーツでいうゾーンに入ったみたいになる時もあります。

吟行は面白いです。

 

 

新しい景に接し、焦りと集中で、思いがけない句が生まれる。

来月も吟行の予定があります。今からワクワクしております。

(清一路記)